肌に赤みやかゆみ、カサつきが出たとき、「これってアトピーなのかな?」と不安になるかもしれません。
そこでアトピーの症状の特徴や医師が診断に用いるポイントをわかりやすく解説します。
アトピーの可能性がある皮膚症状
アトピー性皮膚炎の症状は人によって異なり、見た目だけで判断するのはとても難しいですが、多くのアトピーの患者さんに見られる症状には次のようなものがあります。
- ひざ、ひじの内側に皮膚炎ができる
- 肌に鳥肌のようなブツブツができる(毛孔性角化)
- 肌がサメ肌のようにざらつく(魚鱗せん様変化)
- 皮膚をひっかくと赤くならず、ひっかいた跡が白くなる(白色皮膚描記症)
- 眉毛の外側が薄くなる(眉毛の外側の欠毛)
赤ちゃんの肌に、こんなサインはありませんか?
アトピーは強いかゆみをともないますが、赤ちゃんはうまく痒くことができないので、機嫌が悪くなり寝不足になります。
また、赤ちゃんのアトピーは生後2〜3か月ごろに発症し、まず初めに顔に症状が出ることが多いです。顔が乾燥し頬の赤みや粉ふきのような症状がでていたり、頭のかさつき(フケのような皮むけ)がでていたりしたら要注意です。
顔に出た皮膚症状はその後、胴体や腕、足へと広がります。
再発性があり特に空気が乾燥する冬の時期に悪化しやすい傾向があります。
このような症状が見られたら、早めに小児科や皮膚科で相談してみましょう。
早い段階でのケアが、肌を守る大切なポイントです。
子供の場合の注意ポイント
まずは体にひっかき傷や赤い跡がないかを見てみましょう。ツメで引っかいたような細い傷や、赤いすじ・かさぶたのようなあとがある場合は、強いかゆみを感じているサインかもしれません。
このようなかゆみが続くときは、アトピー性皮膚炎を疑う必要があります。
また、ひじやひざの内側(関節の裏側)をよく観察してみてください。
この部分がジクジクしていたり、かさぶたのようになっていたりする場合は、アトピー性皮膚炎の可能性が高いです。
小児期のアトピーは、体液や膿などが患部に滲み出てきていることが多く、かゆみでかきこわした部分が厚くなったり、ごわごわしたりするのも特徴です。
顔は少し青白く乾燥し、粉をふいたような細かい皮むけが見られることもあります。
耳のまわり(特に耳たぶのつけ根)に切れ目やかさつきができやすいのも特徴のひとつです。
さらに、かいた傷から細菌やウイルスが入り込み、「とびひ」などの感染症を起こすこともあります。このような感染症は免疫不全の子供で多く発生します。
肌に大小の赤い発疹や水ぶくれがたくさんできているときは、早めに皮膚科を受診して適切な治療を受けることが大切です。
成人のアトピーでよく見られる症状と部位
大人のアトピー(成人型アトピー)は、顔・首・胸・背中・腕や脚・手など、広い範囲に症状が出やすいのが特徴です。
体の広い範囲で肌の乾燥が進み、皮膚が厚くなってゴワつくことがあります。
特に脚では、よう疹と呼ばれるかゆみを伴う丸いプツプツした皮膚炎ができる方が多くいます。
かゆみが非常に強く、かきこわしの跡や引っかき傷が残りやすいのも特徴です。
症状が重くなると、肌全体が赤くなり、炎症が広がる「紅皮症(こうひしょう)」と呼ばれる状態になることもあります。
医師が行う診断のポイント
もし上記に思い当たる点が多い場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。皮膚科では、目で見た症状だけでなく、問診や血液検査などを組み合わせて総合的に診断します。
- 家族にアトピー体質(ぜんそく・花粉症・鼻炎・食物アレルギーなど)があるかどうか
- 血中IgE値の測定(アレルギー体質の指標)
医師の診察を受ける際には、事前に家族や親戚にアトピー性皮膚炎やアトピー性鼻炎や花粉症などの人がいるかどうか確かめて、医師に伝えましょう。診断がずっと早くなると思います。
田中 伊都子
Dr.Itsuko
株式会社 Atopy labo 代表取締役
田中先生の紹介
カリフォルニア州パシフィックウエスタン大学卒業。
化粧品研究メーカーでの研究開発を経て、米国公益法人アトピーリサーチ協会理事、代替医療カウンセラーとして活動。
重度のアトピーに苦しむ息子のために自ら天然原料だけを用いた保湿剤を開発し、息子様の肌を健康な状態に回復させた経験を持ち、その実体験をもとに肌の自然治癒力を高めるケアを提唱している。


