そもそも敏感肌ってどんな肌?バリア機能と乾燥の関係
敏感肌とはちょっとした刺激でも「かゆい」「赤くなる」「ヒリヒリする」といった反応を起こす肌のことです。様々な要因によって肌が本来備えているバリア機能が低下することで、健康な肌では問題にならないような日常の刺激でも肌がダメージをうけてしまい、上記の症状が発生します。
敏感肌を引き起こす原因には以下があります。
- 乾燥による肌へのダメージ
- 間違ったスキンケアによる肌へのダメージ
- 紫外線による肌へのダメージ
- 水道水に含まれる塩素による肌へのダメージ
- 加齢による皮脂量の減少、ホルモンバランスの乱れ
- ストレスや不規則な生活による皮膚のターンオーバーの乱れ
- 皮膚アレルギー
なぜ敏感肌になるの?敏感肌のメカニズム
敏感肌は多くの場合、乾燥肌と重なり合っています。様々な外的要因によって肌の表皮がダメージを受けたり、肌の皮脂量が減少すると肌の水分の蒸発を防ぐことができなくなり、肌が水分不足を起こします。水分不足に陥った肌はバリア機能がさらに低下するため乾燥肌と敏感肌の症状がさらに悪化してしまいます。
この肌の乾燥とバリア機能低下という負の連鎖によって肌の状態はどんどん悪化していくため、この負の連鎖を断ち切ることが敏感肌を改善するうえで非常に重要になります。

敏感肌はターンオーバーの乱れも関係しています。ターンオーバーとは、肌の細胞が入れ替わるサイクルで、このサイクルが乱れると肌の表面が未熟な細胞で覆われ、バリア機能が正常に働かなくなります。ターンオーバーの乱れはストレスや不規則な生活、睡眠不足、加齢などが原因で起こることがあります。
アレルギーによる敏感肌もある
乾燥肌の中には、金属や化学物質による皮膚アレルギーに起因した敏感肌もあります。この場合はアレルギーを引き起こしている原因物質を取り除く必要があります。
原因物質には様々なものがあり医療機関での検査が推奨されますが、スキンケア製品に起因したものでは化粧品の香料成分がアレルギー反応を引き起こす可能性があります。特に、天然精油に含まれる一部の成分は、皮膚アレルギーの原因となることがあります。
敏感肌への対処法:病院?それともセルフケア?
敏感肌の症状がある場合、まず確認したいのは医療機関での治療が必要かどうかです。赤みや湿疹が強くアレルギーや皮膚炎が疑われる場合は皮膚科を受診しましょう。
一方、軽度のトラブルであればセルフケアで改善できる可能性があります。敏感肌を改善するポイントは以下の3つです。
- まずはとにかく保湿!
- 肌へのダメージを防ぐ
- 生活習慣を見直して肌のターンオーバーの乱れを防ぐ
ポイント① まずはとにかく保湿!
肌に上にもう一枚バリアとなる層を作る感覚で
肌の乾燥は敏感肌を悪化させる大きな原因のひとつ。洗顔や入浴後はすぐに保湿するのが基本です。軽い肌荒れは塩素のないきれいな水で100回ほど優しくパッテングをしてください。その後、肌に上にもう一枚バリアとなる層を作るつもりで、化粧水や乳液、クリームなどでしっかりと保湿しましょう。
保湿剤はそれぞれ役割が異なります。異なる保湿剤を役割に合わせて正しい順番で重ねて使うことが重要です。
- 化粧水:角層へ水分をおぎなう
- 保湿美容液:保湿成分をおぎなう
- 乳液:角層の水分・保湿成分を維持する
- クリーム:皮膚表面で油の膜をつくり水分の蒸散をおさえる

注意点としてオイル系のクリームなどはあまりに多く塗りすぎないようにすることが重要です。長期間にわたる過度の使用により「保湿剤依存症」になる恐れがあります。
ポイント② 肌へのダメージを防ぐ
肌にダメージを与えないスキンケアのポイントは洗顔はこすらない、泡で洗う
敏感肌の洗顔は「泡でなでる」が基本です。ゴシゴシこすらず、たっぷりの泡を転がすように洗うことで肌への負担を減らせます。

泡を洗い流す温度も重要です。熱すぎるお湯は、皮膚の保護機能である皮脂膜を過度に剥がし、乾燥や炎症を悪化させる原因となります。ぬるま湯(35~38℃)でやさしく洗い流しましょう。

そして最後にタオルで優しく押さえるように水分を取るのが理想です。

敏感肌の人は合成界面活性剤入りのクレンジング剤を避ける
近年、クレンジングオイルの人気が高まっていますが、実はその便利さの裏に、敏感肌を悪化させる落とし穴が潜んでいます。
メイクアップ製品の多くは「油性」。特にファンデーションは、鉱物と油でできており、水では落ちません。そこで「油は油で落とす」という原理に従い、クレンジングオイルが使われます。しかしこのオイルには、水と油を混ぜるための“界面活性剤”が含まれています。これが問題です。
界面活性剤には、皮膚の細胞間脂質を破壊し、肌のバリア機能を低下させる性質があります。本来吸収されるべきでない成分まで肌に浸透し、乾燥やアトピー、かぶれといった症状を引き起こす可能性があります。洗顔後に肌がつっぱる感覚のある方は、皮膚が「やせて」きているサインかもしれません。
しかもこの合成界面活性剤は、無添加や敏感肌向けと表示された製品にさえ含まれていることがあります。「アルキル」「ラウリル」「PEG」「ポリソルベート」などの成分名に注意が必要です。
特に注意したい成分の一例:
- PEG−2水添ヒマシ油
- PEG−28
- ブテス-35
- ココアンホ酢酸Na
- ココイルグルタミン酸Na
- ステアラミドDEA
- ステアリン酸
- ステアリン酸グリセリル
- ラウリルエテール硫酸塩
- ラウリル硫酸ナトリウム
- ステアリン酸スクロール
- ステアロイルグルタミン酸Na
- ステアロイルメチルタウリンNa
- セテス-20
- (C12-14)パレス-12
- (C12〜15)パレス-2リン酸
- ラウリル硫酸塩
- ラウリル硫酸トリタノールポリソルベート
- ポリソルベート
- ポリエチレングリコール
クレンジングオイルを使わずにメイクを落とす方法ですが、オイルでファンデーション等を浮かせ、油分が無くなるまでティッシュ(コットン)で顔を抑えてふき取ります。入浴後石鹸洗顔(弱酸性石鹸)で洗顔しましょう。
紫外線対策:肌にやさしい日焼け止めの選び方
紫外線は肌のバリア機能を低下させるため、帽子や日傘で可能な限り紫外線を遮ると同時に日焼け止めも使用し肌を守ることが大切です。
ただし、敏感肌の人は使用する日焼け止めを慎重に選ぶ必要があります。特に注意すべきポイントは以下の3つです。
日焼け止めの選びの注意点:
① 紫外線吸収剤を使用した日焼け止めは避ける
② 無香料・無着色・低刺激の日焼け止めを選ぶ
③ 石けんやぬるま湯で落ちる洗い流しやすい日焼け止めを選ぶ
敏感肌の場合、日焼け止めクリームやそれらを落とすクレンジングクリームなどで赤くなったり、痒くなったりすることがあります。そのため肌にあった低刺激な製品、日焼け止めを落とす際にも肌への負担が小さい製品を選んでください。
また日焼け止めは紫外線吸収剤を使った製品や紫外線散乱剤を使った製品、もしくはその両方を使用した製品があります。
紫外線散乱剤は文字通り肌に当たる紫外線を反射させることで、肌に吸収される紫外線を減らします。紫外線散乱剤は白く残りますが、肌荒れを起こしにくいのが特徴です。
一方の紫外線吸収剤は紫外線を熱などのエネルギーに変換することで肌に当たる紫外線量を減らしますが、このエネルギーが肌に負担を与えるため、紫外線散乱剤を使用した日焼け止めを選びましょう。
紫外線散乱剤

- 酸化亜鉛
- 酸化チタン
紫外線吸収剤

- メトキシケイヒ酸オクチル
- (メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)
- ジメチルPABAオクチル
- (ジメチルPABAエチルヘキシル)
- ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
- オキシベンゾン
- オクチルトリアゾン
- t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
敏感肌を予防する入浴のコツ
敏感肌を悪化させないためには、日々の入浴方法にも工夫が必要です。
まず洗顔と同様に、お湯の温度は少しぬるめ(38〜40℃程度)を心がけましょう。熱すぎるお湯は、肌に必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥やバリア機能の低下を招く原因になります。
また、保湿効果のある入浴剤を使うのもおすすめです。肌をやさしく包み込み、うるおいを守ってくれます。
洗髪後にはシャンプーやコンディショナーのすすぎ残しがないように注意しましょう。これらの成分が肌に残ると刺激になることもあります。
そして大切なのは、入浴後すぐの保湿ケア。水分が蒸発する前に化粧水や乳液などでしっかり肌にうるおいを与えてあげましょう。
敏感肌の人は水質にも注意を
お風呂やシャワーで肌がピリピリ感じる場合やつっぱりを感じる場合、水道水の中の塩素が原因かもしれません。こちらの記事を参考に、生活に関わる水を見直してみましょう。
ちょっとした入浴習慣の見直しが、敏感肌の予防と改善につながります。
生活習慣を見直して肌のターンオーバーの乱れを防ぐ
ターンオーバーの乱れはストレスや不規則な生活、睡眠不足、加齢などが原因で起こることがあります。
肌によい生活習慣でお肌の修復力を高めましょう
- 十分な睡眠を取る
- バランスのよい食事(ビタミン、ミネラル、ファイトケミカルを不足させないこと)
- カフェインやアルコールを控える
- 喫煙を控える
- ストレス管理(入浴や趣味の時間を大切に)
敏感肌は誰にでも起こりうるもの。でも、正しい知識と習慣があれば、肌は確実に変わります。大切なのは、「いたわること」。肌への優しさを意識することで、あなた本来の肌の美しさが引き出されていくでしょう。

